ハナのいのち
送別会でいただいた花が、
こっち、こっち、こちらを見てよ、
と執拗に話しかけてくる。
もらったばかりの時は、
物珍しさと、美しさに、
毎日盛んに愛でていた。
日が経つにつれ、その存在にも慣れ、
当たり前の日常と化していた。
ハナは次第に廃れ、張りを失い、若いころとは
違う、妖艶な香りを放つようになる。
まだ美しい、まだこんなに咲いている、
まだきれいでしょ?
そうやって、我が家には
あのハナがまだある。
やまもとさん著「ハナのいのち」より抜粋。
〜あらすじ〜
サラリーマンの佐藤は、妻の華と二人暮らし。
職場で出会った2人は、劇的な恋愛の末に、結婚をした2人…
しかし華には佐藤の知らない別の顔を持っていて…
あ、送別会でいただいたお花が、いよいよ元気を失ってきて、
そこから浮かんできたストーリーを打ってみたんやけど、
ちょっとそれっぽくてウケる。w
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